9章 旋律の和声づけ
旋律の分析
使用可能な和音をみいだすためにはまず、旋律の調性を限定することから始めなければならない。
7音全てが使われていない旋律の調を決定する際は、フレーズの終わり方を分析するのが得策である。
和声変化の頻度
各ソプラノ音に対して一つの和音を付けるという決まり切った型を避けるには、旋律の跳躍と保留音に着目すべき。
旋律の跳躍......旋律が跳躍して動く時、2つの音に同じ和声を使うことがしばしば有効である。
保留音......和音が変化するとき、1つの旋律音を各和音の共通音として保留できる。
使える和音
ある音に和声付けをする時は、その音が根音、第3音、第5音のいずれでもありうるので、複数の選択肢が考えられる。
和音の選択......根音の動き方には傾向があるため、それを当てはめてどの和音を使うべきか検討するのがよい。
対位法的な方法:旋律とバス
旋律とバスの間に十分な反行を持たせることが、豊かな進行を作るうえで有効である。
第1転回形3和音の使用が選択肢に加わると、バスの進行は和声付けにとっていっそう重要なものになる。
バスの旋律にも旋律としての良さは同じように求められる。
定型の使用
2~3の和音からなる定型は、和音付けを企てる時に極めて有用である。
(「和声づけと非和声音」は説明がほぼ譜例に依存しているので割愛)